●各スペースの機能を確保しながら、空間全体の連続性も実現
つくばという場所柄から、ISSEI商事の店舗にはご家族連れのお客さまも多くいらっしゃいます。
小さなお子さまが退屈したら遊ぶことができるように、カウンターの横には6畳ほどの広いキッズスペースを隣接させました。カウンター席との境界には大きな窓をイメージした天井までの透明な仕切りを置き、そこに半透明のフィルムを使って、窓ごしに見える仮想の「森」を創出。この半透過の「森」の壁によって、キッズスペースの中で流れるアニメーションの音などが遮断されると同時に、お子さまが遊ぶ様子をご家族がカウンター側から眺めることができ、安心して商談を継続できるようになっています。

契約を結ぶお客さまのための応接ブース(3室)と応接室(3室)も充実しています。
入口から見て手前側に並ぶ応接ブースは、腰高のパーティションで仕切り、奥に並ぶ応接室は天井までの壁を設けて完全な個室としました。ただし、壁の上部、天井と接する部分はガラス張りにしているため、個室としてお客様のプライバシーを守りつつも、視覚的に天井面をつなげることで空間全体の連続性を分断せず、開放感を妨げないようにしました。
いずれの部屋も通りに面して配置し、明るく気持ちのよいスペースとなっています。
奥にいくにつれ少しずつ部屋が大きくなって、内装もカジュアルからスタイリッシュになっていく仕掛けです。

●エイプラス・デザインつくば事務所の3人が個性を最大限に発揮
さらに、この応接ブース/応接室は、社長のご希望から、それぞれ異なる3つのモチーフを壁面で大胆に表現したコンセプトルームとなっています。
1つ目は、つくば市の花である「ホシザキユキノシタ」。筑波山にのみ自生するとされるこの花をオリジナルにデザインした図柄を壁に配置しています。
2つ目は、ISSEI商事の創業の地である土浦市の木、「ポプラ」。こちらは、ポプラの葉とそこからこぼれる木漏れ日をデザインしました。
そして3つ目は、つくば市のブランドスローガン「つくば、ホンモノ!」から発想した「ISSEIホンモノ!」のイメージ。本物のタイルを貼り、高級感あふれる仕上げとしました。

じつは、この改修工事、設計から完成まで本当に時間がない中での作業でした。
そのため、設計作業には、エイプラス・デザインつくば事務所の3名がそれぞれの個性を最大限に発揮し合いながら、総力を上げて挑みました。だからこその仕上がり、と自負しています。

この地域の不動産店舗の中では際立つ店舗を完成することができ、ISSEI商事のスタッフの方々にも気に入っていただいていると聞いています。
以前よりぐっと機能性と居住性が増したこの店舗で、お客さまを迎えられるスタッフの皆さまにも、新しい住まいの商談に、いっそう明るい笑顔で向き合っていただければと願っています。